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マイクロファイナンス・グループへの聞き取り

ノモシュカール!

アライアンス・フォーラム財団バングラデシュ(以下、バングラ)事務所の本村です。

今回の冒頭は、いつものアッサラーム・アライクム(イスラム教徒の方々への挨拶)ではなく、イスラム教徒以外の方々への挨拶であるノモシュカールでした。というのも、その違いを念頭に置いて、挨拶の言葉を選ぶ機会があったからなのです。

当財団のホームページでもお知らせしているとおり、当財団のバングラでのプロジェクト「食物へのアクセス制限がある塩害地域の子どもの栄養改善プロジェクト」が、【味の素「食と健康」国際協力支援プログラム2016年支援事業】の助成先として選出されました。本プロジェクトは、バングラのナショナルNGO(注1)であるジャゴラニ・チャクラ財団(Jagorani Chakra Foundation: JCF)との協働により実施します。プロジェクト名のなかにある塩害地域とは、ベンガル湾沿岸部に位置するクルナ管区バゲルハット県を指します。同県は、河岸侵食による土地流出や塩害によって農業活動が制限され、生活や食習慣への被害を受けやすい県のひとつです。同県にて、5歳未満の子どもたち約3,000名を直接受益者として、プロジェクト活動を実施します。

注1: バングラデシュの現地NGOは、2つに分類されます。ローカルNGOとナショナルNGOです。イメージとしては、規模が小さいNGOがローカルNGO、規模の大きなNGOがナショナルNGOと思っていただければよいかと思います。

バングラデシュの地図
(出典)Maps of World

実は、本プロジェクトは、私が当事務所の事務所長となってから初めて、とあるレストランでの同財団とのミーティングから始め、プロジェクト形成段階での現地事前調査、当財団東京オフィスの元インターンの上田さんと竹田さんによる文献・デスクトップ調査、元インターンの生駒君によるバングラでの現地追加調査を経て、東京オフィスの栄養士プログラム・オフィサー太田(旭)がラブレターを書くかのようにプロポーザルに没頭し、マネジャーの太田(裕)が激をいれながら一丸となって取り組んだ結果、味の素社からの採択を得た案件です。

 助成先として選出された後の4月11日、私は同プロジェクトの対象地域、バゲルハット県バゲルハット・サダール郡に出張し、直接受益者である5歳未満の子どもたちの母親が属するマイクロファイナンス(MF)グループに、朝食、昼食、夕食の調理・常食状況や、果物の常食状況、牛乳や乳製品などに関して聞き取りを行いました。

この聞き取りで訪れたMFグループのふたつが、キリスト教(カトリック)とヒンドゥー教の村のMFグループだったため、母親たちとの最初の挨拶が、冒頭の「ノモシュカール」だったのです。そして、キリスト教の村のMFグループが集まってくれた場所は、教会の横でした。聞けば、普段の別の集会のときも、彼女たちは教会横に集まるとのことでした。イスラム教を信仰する村のMFグループとは、食物の常食状況も含めて、様々な違いを意識しながら、今後プロジェクト活動を行っていく必要があります。

※聞き取り調査後の、MFグループとの交流

マイクロファイナンスグループとの交流の様子

 ところで、この聞き取り調査では、塩害被害を受けている地域特有の声が女性たちから上がりました。まずは村で食される果物に関してです。なんと、塩害の影響により村内で果物が育たない村があるのです。バングラデシュの農村であれば、バナナは1年中見かける果物で、ココナッツも自然に生えているイメージがありましたが。このため、住民たちは果物を市場で購入する必要があり、当然ながら、その現金支出は家計を圧迫します。他には、沿岸部の村の特徴として、小さい海カニや小エビが材料として使われるという村もありました。また、卵が高価のため月に2回しか食べないというグループもあれば、村内で鶏やアヒルを飼育しているため、日常的に目玉焼きや卵カレーを食べるというグループもありました。上記のように、食習慣が様々なMFグループの家族に属する5歳未満の子どもの栄養改善のために、当財団とJCFは本プロジェクトに取り組んでいきます。