Alliance Forum Foundation

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スピルリナ配給事業:食べて、学ぶ

ザンビアの食事は多くの場合シマと呼ばれる白トウモロコシの粉を練った主食と、野菜や豆・肉・魚などのタンパク源から成ります。ただし低所得家庭で肉や魚が食べられることはかなり稀であり、また野菜もかぼちゃの葉などの葉野菜にほぼ限られバラエティがありません。こうした食事に高タンパク・高ビタミン・高ミネラルのスピルリナを少量加えることで飛躍的に栄養バランスが改善されると私たちは考えます。そこでスピルリナを適量、継続して摂取できるモデルの構築を目的に、スピルリナ給食配給事業を2011年より開始しています。

アフリカ大陸を起源とするスピルリナですが、残念ながらザンビアには生息しておらず、また一部の富裕層がサプリメントとして取り入れる以外、摂取習慣はありません。そこでアライアンス・フォーラム財団はまず保健省や農業省などの関連政府組織にスピルリナが何であるか、という認知活動から事業を開始しました。当財団理事である原丈人はスピルリナの普及を進める国連下部組織IIMSAM (Intergovernmental Institution for the Use of Micro-Algae Spirulina Against Malnutrition)の大使も務めていたことから、各省の大臣たちからも高い関心が示されました。

配給に先立ち現地で活動するNGOの協力のもとスピルリナの試食会を開き、受容性評価を行いました。試食会の開催前にはNGOの活動地域の村の女性の協力を得て、現地の人々の舌に合ったスピルリナレシピの開発に取り組みました。スピルリナは今日まで栄養改善事業のご支援をいただいている世界最大のスピルリナメーカーであるDICライフテック株式会社の米国工場よりご提供いただき、レシピ開発には日本の医学部・看護学部の学生が参加し、ザンビアと日本、相互に学びながらの活動となりました。歌や芸などを交えて行われたスピルリナ試食会で振る舞われた料理は好評を得て、現地でのスピルリナの普及可能性の高さを予感することができました。

栄養についてのレクチャーの様子

レシピ考案前に、みんなでまず栄養のことを勉強しました。

みんなでスピルリナレシピを考えているところ

普段食べている食品がどの食品グループに入るか
みんなで考え、栄養バランスの良いレシピを考案します。

スピルリナ入り料理の調理を始めたところ

早速調理。

スピルリナ入り料理の盛り付けの様子

おいしくできたかな?

続いて、開発されたレシピを元にスピルリナ配給活動を本格化させました。2011年にはHIV/AIDS陽性の子供を預かるデイケアセンターにて 、2013年には低所得者地域の住民によって運営されているコミュニティ・スクールにて、2014年には特別養護学校にてスピルリナ給食の配給を開始しました。

デイケアセンターでの給食の様子

デイケアセンターでの給食の様子。

スピルリナ入りの給食を食べる子どもたち

コミュニティスクール での給食の様子。

配給にあたって私たちアライアンス・フォーラム財団が大切にしているのは、現地の食文化に配慮すること、そしてスピルリナを摂取する意味を理解しながら食べてもらうことです。緑色のパウダー状のスピルリナはあらゆるものに溶けたり和えやすい反面、食事を緑色に変えてしまったり、やや特徴的なにおいを残します。そのため、緑色の葉野菜や赤豆など色の強い料理に入れることで見た目の抵抗を抑え、たとえば「白いご飯のはずが緑色」ということが起こらないようにしています。さらにゲームや歌、紙芝居などを用いて栄養・衛生教育を生徒に行い、バランスの良い食事と手洗い・歯磨きなどが健康に与える影響についての理解を促進しています。そのおかげで、当初はスピルリナの味やにおいに抵抗を持っていた生徒たちも、今では進んで食べるようになりました。

アライアンス・フォーラム財団では今後、こうした給食と食育の活動をセットにした効果を検証し、モデル事業としてさらに広い地域で普及することを目指します。

ザンビアの子どもたちへの栄養啓蒙の様子

横浜市立大学看護学部のみなさんと協力し、
生徒に栄養教育をしました。

実践を通した手洗いの指導の様子

手の洗い方も実践を交えて取り組みました。